🗻静岡の里山でも三密を避けよう!Vol 2 5月2日版
登山ガイドクマあしの山の世界へようこそ!
🗻静岡の里山でも三密を避けよう!キャンペーンVol.2、5月2日版です🐻
◆現在の状況@静岡
2020年のGWも後半戦。各地で連休中の登山での遭難事例が報道されたり、長野県では救助された登山者がコロナウイルス感染陽性の疑いが出たりと、一部の方の登山でのトラブルを受けて登山自体の自粛ムードが高まっています。
静岡でも連休期間中は登山口の駐車場を閉鎖したり、地元の山岳連盟が登山口に自粛を呼びかける掲示を行うなど、登山自粛論は高まっている印象です。
一方、29日に地元テレビ局様の取材に同行し、静岡の街中にある谷津山へ登って来ましたが、お天気の良い休日のお昼前後ということもあり、多くの方が訪れていました。マスクをされていないハイカー、ランナーの方も半分近く。
大人数のグループやゆっくりテーブルで昼食を摂られている方も見られました。
インタビューに応じられた方が「三密を避けて来ました」「人は多いが危険とは思わない」と話されていて、まだまだ危機意識が薄いのかなと思った次第です。
気をつけている方は、マスクやバフ(薄いネックカバー様のもの)を着用、消毒スプレーも携帯、すれ違い時にも話をしない(こんにちは、は言わず会釈程度)、長居をしない、または時間を早朝や夕方にずらすなど、個々で対策されていました。今後、里山で感染者が出ることだけではなく、こうした気をつけている方とそうでない方の間でトラブルが起こらないことを願います。
身近な里山を歩くことについては、「登山」という認識がない方が大半です。そうした方には山岳関係者が発する情報は届きにくいのではないでしょうか・・・。
外出自粛中でも適度な運動として、散歩やウォーキング、ジョギングは禁止されていないことから、散歩の延長といえる身近な山歩きをされるかどうかも個々の判断に委ねられています。
もちろん、怪我や遭難のリスクが高まる1000M級以上の山への登山は控えるのが今は賢明ですが、規制が厳しくなりすぎて、注意しながら平日5日間自宅で我慢しているお子さんに外の空気を吸わせたい若いお母さん、近所のお年寄りの普段通りの散歩の機会まで奪うのは行き過ぎという気も致します(あくまでも個人的意見です)。
★どこまでならしても良いのか??
4月27日に静岡新聞様の朝刊にキャンペーンの記事を取り上げて頂いたものがyahooニュースでネットでも流れた際、もはや三密をさけるではなく、登山自粛でしょ!というご意見を多く頂いておりましたが、静岡の里山へ出かけられる方が多い現状をみると、まだまだ三密をさけよう!とお伝えするしかないかと考えています。
◆医療関係の方から頂いた情報が参考になります☺
・3つの密ではないこと
・短時間であること
・触れるものがあれば手を洗うこと
・人が回りに居ないこと
・周りにいても健康とわかっている人(素性がわかる)
👇
これら全てをコントロールできていればよいのでは??
(※国立陶生病院 感染症内科主任部長 武藤義和先生「新コロナのNOW!」参照)
また、市中のマスクについては・・・
手指衛生と併用するときには効果をしめす(マスクだけで感染を防げるという科学的エビデンスはない)
マスクをつけるべき人は・・・
・感染の疑いのある人をケアする人
・咳・くしゃみのある人
・抵抗力が低下している人が流行期に人ごみに入るとき
そして、日本ではマスクを着用している人が多いことから、海外に比べ感染率がおさえられている可能性が高いことも合わせて考えると、里山歩きでも特に人が多い時にはマナーとしてマスクをする(またはバフ)、年配の方は尚更マスク着用を心掛けることが必要かと思われます。
そしてとにかく下山後、帰宅後の手洗いを徹底しましょう!!
◆JMGA・日本山岳ガイド協会の最近の通知文書より欧州の研究について
※以下通知文書の一部を引用させて頂きます
「SARS-Cov-2の性格の一端として、咳やくしゃみの飛沫の多くは口や鼻からの粘液とともに発し、水分の重さで2m以内に落下するとされていますが、その一部の微小粒子は軽く、マイクロエアロゾルとし4.5m飛び約3時間浮遊することと、物体(人間)の真後ろに飛ぶスリップストリームという現象を起こすため、前を行く人から、ウォーキングでは4.5m、ジョギングでは10m、自転車では20m以上、間隔をおく必要があるなどの研究が欧米諸国では出ています。すなわち感染経路が判明しない感染者が増加している昨今、新たに野外行動が危険であると注目されているようです。」
「また、ものに付着したSARS-Cov-2の感染力の持続期間については、研究者によりその期間に差がありますが、例えば山行中みかける木製のベンチ(加工木材)、鎖場の金属チェーン(ステンレス、金属)等は2日後に検出されなくなる等、最も短時間を示すデータを見ても意外にしつこいことが判明しました。」
「したがって、日本の公的機関の発表する、マスクをする・三密を避ける・ソーシャルディスタンスおよび手洗いを激行するなどのイメージより、自助のためにも共助のためにも防御態勢にはさらに気を使わざるを得ない研究報告が日々次々と出てきているのが現状です。」
◆そのため4月版に掲載した、事前・山歩き中・事後に取りうる対策を一部修正します。
※赤文字参照
★事前の対策(計画段階、行く直前など)
・お昼を山頂で食べるパターンは混雑が予想されるため、午後から登るなど時差で登る、早朝に往復してくるなど時間帯をずらす。
・コースをマイナーなコースにする。例えば満観峰なら一番混むのは駐車場やトイレが完備された焼津市の花沢の里からのコース、または賎機山は浅間神社から浅間山付近までが人が多い、こうしたコースを外す(別のルートを調べるのも勉強になる)。
・交通手段は電車・バスなどの公共交通機関は利用せず、自家用車で往復する。
※現段階では自家用車で移動する山に行くのも控えるべきでは・・・というご意見も見られます。
・同行者は基本的に単独・家族、それ以外の人と行く場合もできるだけ少人数で行動をよく知っている人(完全にリスクがないとは言い切れない)。家族以外と行く場合、車の乗合いは感染リスクも否定できないため、現地集合・解散が安全。
・不特定多数の人が利用する道の駅やコンビニも出来るだけ立ち寄らない。
・発熱や咳などの症状があれば行かない。
・登山前の2週間に感染拡大地域に訪問している場合は控えた方が良い。
★山歩き中の対策(ランニングも含む)
・マスク・ネックカバー(Buffとも呼ばれる)で咳エチケットに気を付ける。
※単独の方は歩行中ずっとではないにしても特にすれ違い時には注意する。
Buff(バフ)はマスクに比べ息苦しさも和らぐため、トレイルランニングの方にもお願いしたい方法。京都大学の山中伸弥教授もお薦めされています
・登山のマナーとされる「こんにちは!」。今の状況では声を発せず、目での挨拶や軽く会釈程度で済ます。
・「適度な運動」としての外出であることから、山頂などに長く滞在する必要があるのかを良く考える→人との接触時間が増える可能性あり、特に昼食時間帯にテーブル・ベンチに座ってゆっくり調理・食事はNGでは?
・やむを得ず?グループで行く場合、歩行中も2M以上は間隔をあける。あまりお喋りもしない方がベター。2M以内に向かい合って話をしない、飲料の回し飲みはしない。
※ウォーキング4・5M、ジョギング10M、自転車20M程度あけるのが安心。
・何か食べる際には、手指をアルコール(せめて除菌シートなど)で消毒する、食物を直に触らない。
・知り合いに会っても30分以上話をしない。
※野外なので何とも言えませんが、濃厚接触者の定義変更で「マスクなどの必要な感染予防策なしで15分以上の接触があったもの」とされた点から可能な限り短時間が望ましいと思われます。
★事後の対策(下山後) とにかく手洗いが大事!!
・駅のトイレやドアノブに比べれば触る人も圧倒的に少ないが、ロープや鎖、手すり、ベンチやテーブル、他人のスマホ(写真撮影を頼まれる等)など山の中でも色々なものに触ることもあるため、心配ならその場で除菌シート等で手を拭く。
・下山後は顔を触る前に、徹底的に石鹸で手洗い・またはアルコール消毒をする。
・下山後のご飯・ビールは登山の楽しみの一つだが、グッと我慢して自宅でご飯。
・下山後の楽しみである温泉♨も今は我慢、帰宅したらすぐ入浴・シャワーを使い、衣類も洗濯する。
☺終わりに
5月の連休初日ということで、今日も静岡の街から近い1000M級の山へ登られる方が多かったとの情報をお聞きしました。昨日、静岡市山岳連盟様が登山自粛の提示をされたことが報道された山です。もちろん、この情報が届かない方もいるでしょうし、わかっているけど「自分は感染しない」「自分は怪我や遭難はしない」と思われる方も一定割合いらっしゃるのかと思います。
緊急事態宣言は連休明けも続く方向です。
宣言下での「自分だけは大丈夫」という気持ちを少しでも切り替えて頂けるきっかけになればと思います。
◆キャンペーンの趣旨・4月の時点で参考にさせて頂いたサイトのリンク等については、4月20日版をご覧下さい。
💛たくさんの医療情報を教えてくれて下さり、アドバイスもして頂いたR先生に感謝🌟
◆今後、登山ガイドクマあしのブログ等でも自宅でできる山のお勉強や山登りのためのヨガについて掲載して参ります!
少しでも、静岡の皆様の安全な山歩きのお役にたてますように(^^♪
本日もロングコース!下山までお付き合い頂きありがとうございました!感謝感激クマあられ🐻
4月29日、SBSテレビ様の取材に同行、前日の下見の際のお写真です。谷津山からは静岡の街が見渡せる。八重桜やツツジ、トキワツユクサ等がさいていました!